いつも釣友は一人で出かけ、ほったらかしにして申し分ないと思っている罪滅ぼしに、GWの一日くらい我が妻(愛称プーさん)の喜ぶことをしようと相談した結果、行先が決まった。
お互い歴史好きでもあり、大河ドラマ「青天を衝け」に触発されて深谷市の渋沢栄一を巡るドライブに。
買い替えたMINI COOPERで妻を乗せて高速道を走るのはこれが初めて。
快晴の道、花園ICで下りて先ずは渋沢栄一記念館へ。
広い駐車場の正面に聳え立つ立派な建造物、しかも入場無料はさすがの渋沢栄一様。
消毒液で手を洗い、間隔を開けた列に並ぶこと30分。
入場制限されて少数ずつの入館だからゆったり見ることができた。
渋沢氏の事績を紹介する多数の写真、手書きの文書など多数。
そしてアンドロイドで肉声を聞かせる展示も。
この後は、氏の生家へ。
歩いても行けるが車で移動することに。
清水川べりの涼しく素敵な桜の並木道をゆっくり走る。
交差点にさしかかり、妻が発見。
「あれ〜、血洗島」
そこの標識には血洗島と書かれていた。
「ああ、ドラマでよく出てくる地名だね〜。ここが血洗島かあ」
ほどなく生家の前の駐車場へ到着。
門をくぐる。
この旧渋沢邸は「中の家」と称されており、立派な門構えで広大な敷地。
樹木もいっぱいだし、養蚕で使っていた蔵屋敷もありまさに豪農!
すぐ左手には氏の銅像が。
屋敷の縁側を左手に回る。
写真奥の建物が蔵屋敷。
裏へ行くと、そこは竹ヤブ。
まさに青空を衝く竹林を過ぎると広いスペースがありすぐ裏手には清水川が。
この川沿いが素晴らしかった。
ベンチも置いてあるが、もう昼寝したい気分。
江戸時代にはきれいな水の流れる超すてきな川だったに違いない。
幼年の氏はここで小魚を釣ったり、掬ったり、泳いだりしたはず。
こんなに気持ちいい環境に囲まれたこの家で育ったのなら、絶対に悪人は生まれないだろうな…
さて、この清水川一帯だが現在は青淵公園と呼ばれている。
氏の生家横に立つ石碑によると…
大正6年(1917年)にここ深谷市において有志の発起により「桜の会」が設置された。
その目的は、桜を愛護しよって公共的精神を培うとともに、外国人に紹介することにあった。
青淵翁こと青淵渋沢栄一翁は推されて会長に就任。発会の当日の講演で桜は武士道に密接な関係があること、桜の艶やかで美しさを愛するよりも、落花の風情が高潔であることに着目し、人間の最後もこのようにありたいと語りかけて…
と刻まれていた。
深谷市では平成7年(1995年)から14年かけて整備(清水川ふるさとの川整備計画)を行い、青淵翁を敬慕する篤志家が集って桜の植樹などを継続して現在の美しい公園になったそうだ。
過度に整地したりコンクリートなどを使わず、自然な環境が残っているのが素敵だと思う。
再び、屋敷内に戻る。
数本の大木が天を衝いている。
氏はこの木に登って遊んだかな?
こうした感覚を味わいたくて氏の生家を訪れたのだ!
気分爽快、大満足。
もう今日のミッション完遂。
腹も減ってきたので帰路途中の道の駅「おかべ」へ。
二人とも蕎麦を含んだものを注文。
さすがネギどころの深谷市の道の駅。
ボリュームたっぷりネギ蕎麦にネギのかき揚げ丼もなかなか美味かった。
本庄児玉ICから乗った関越道。
妻がうれしそうに、渋沢栄一の「論語と算盤」を今度買って読もうか!
今日はいい一日だったね〜