5/19、今日は忙しいぞ。
アソコで釣りして、それから彼に会うのだと決めて出発した。
1.<今シーズン初の極夏>
昼前に家を出て川に着くと、ちょうど釣友Oさんが帰り仕度の真っ最中。AMIYA バンブーHeroherod を振らせてもらったり、夏色オイカワを2尾釣ってツ抜けしたお話を伺って、もう帰るんですか?
って聞くと、もうちょいやってもいいらしい…(やはり好きですね〜)
そんなわけで、半ば無理矢理(笑)1時間のお付き合いをしていただくことに。
二人でシャローに向かった。
ドライ至上主義のOさんはポンポンと4つ釣ったそうだが、私はレギュラーオイカワ1つ。
さっぱり釣れんw。
それ以前にニゴイは元気いいがオイカワが少ないのだ、ハスらしき魚影は少々。
Oさんももうタイムアップ。
次回の再会を期してお別れし、残った私は本流へと移動した。
さてと#16 Wetに替えてリスタート。
Oさんの姿がゆっくり遠ざかっていく。
目の前にはオイカワのライズがポツポツと。
良い気配だ!
スイングスイング♪
WF#2Fラインを15yds以上伸ばして送り込むと…、
ゴンゴン、ゴン、ビシッ!
バッチリフッキング。
瞬間ズシリとくる手応え、AMIYA セブンイレブンがグイッと撓る。
やっと浮上したサカナは、ボディのエメラルドグリーンが陽光にギラリと輝き、開いた胸ビレのオレンジのスジが揺らめいてなんとも美しい!
やさしくAMIYA印アントラーネットに収まったのは、なんと今シーズン初の極夏オイカワだった。
(極夏:釣友の命名による婚姻色オイカワ。ガングロ顔は厳つく変形し追星が出て、体色のエメラルドグリーンやオレンジはとりわけ発色がヴィヴィッドな個体)
この川の夏色オイカワが釣りたかったが、先ほどまでの不調はなんだったのか?
このために先日自作した計測器が早速役に立った。
まさか2尾目に極夏の186mmが出るとは!
この美しい魚体、触れるとザラザラしておりガングロの顔はボコボコに変形し、たくさん追星が出ている。
もう野性味たっぷり。
静かに流れにお帰りいただいた。魚体をくねらせ胸びれが一瞬開いて勢いよく去っていった。
もう後は余韻に浸る。
時間を気にしながらのオマケ釣りだが、以外にも後が続かない。
魚影が薄いのだ、先ほどのは交通事故的まぐれ当たりか。
数尾追加して5尾。
まだ陽は高いけど、これにて納竿。
2.<アートな夕暮れ>
急ぎ仕舞って旧友のブッチくんに電話。
さぞかし驚いたろう。
毎年恒例の「藤野ぐるっと陶器市」、今年は5/18と19の両日で、ぼちぼちお片づけの時間とのこと。
藤野界隈は昔から作家さんたちが多数居を構えるアートの町。
焼き物だけでなく、ガラスや織り、絵画彫刻から音楽まで。
ずっと以前からそうした方々が有志でイベントを催していたが、いつの頃からか「藤野ぐるっと陶器市」が定着。
バラエティに富んだ内容で愉しめるのだ。
急ぎ車を走らせた。
陶器市の会場は日連神社の境内。
こじんまり風格のある本殿周りは古木の大イチョウなどの樹木が茂り落ち着いた風情で、木陰には各作家さんが用意したテーブルに作品が展示されていた。
久しぶりの再会挨拶もそこそこにブッチくんが案内してくれたのがある彫刻家(この催しのプロデューサーのお一人)の作品。
遠目に見ると松ぼっくりで覆われたように見える人物像だが、紡錘状の焼き物がびっしり刺さっており、地面から生え出したようにも見える。いい感じ!
続いて、ブッチくんのブース。
振り返ると、木立の下に佇む「手の表情がかわいいつるりん小僧」こちら↓もブッチくんの作品。
こういう場所に置くと生命が吹き込まれたようで実に生き生き!
おしゃべりはつきないが、もう会場撤収作業があるので残念だがと言いつつ、
「是非、おすすめしたいお店があるんだ」。
「studio 藤野さん」、すごくいいから今からすぐ行けば〜とブッチくん。
なんたる偶然。
実は前々から行きたかった古民家カフェ「studio 藤野」、ブッチくんなら知ってるだろうから
今日は一緒にいってみないかと誘うつもりだったのだ。
価値観というか好みがよく似てるなぁ(笑)、ありがたい。
営業時間内に着けるか微妙ってことで、すかさずブッチくんが予約電話してくれた。
旧友にお礼を言って、ではまた!と速攻で車を走らせた。
初めて行く古民家カフェへの道。
あれれ…。この道沿いの川は○○川じゃないか(笑)
そう、何度か釣りしたあの川のず〜っと上流方面だったのだ。
約30分で到着。
良い感じ〜、好きな古民家カフェ。
でも雰囲気がちょっと…
こんにちは〜お店の人に聞くと、
ここでも「藤野ぐるっと陶器市」のイベントで若いスタッフさんたちが集い、焼き物の展示販売をして今はお片付け後の打ち上げ中とのこと。
川に向かった南の庭では焼き肉の香ばしい臭いに混じり、乾杯グビグビを楽しんでいらっしゃる。
まだ展示品は多く残っており、ご自由にどうぞとのこと。
それではとお言葉に甘えて、すみませんが先ず「蔵」を見せていただけないでしょうか?
(心の声:ブッチくんおすすめの蔵、きっと古い木の棚なんぞに古い陶器や書物なんかがあるのだろう…)
この蔵の分厚い石扉をギギィ〜と開けていただき、ゆっくり一人で入った。
なんと意表を突く白と黒のモダンな世界、一瞬クラッときた。
作品「ダズルルーム」。
ダズル迷彩の柄は、第一次世界大戦時に艦船の外装に塗装され、視覚を惑わすことを目的とした迷彩柄がモチーフになっているとのこと。
中央におかれたダイニングテーブルやイスもダズル、その上には透明ガラスのグラス。
このテーブルで酒を飲んだら、直ぐに酔ってぶっ倒れるだろう…
蔵を出て、あらためて古民家の外観を見渡した。
この後は、広い古民家の中の素敵な展示を見せていただいた。
庭先のイスに腰を下ろし、珈琲を注文。
(もう営業時間は過ぎており、しかも打ち上げ中にもかかわらず、美味しい珈琲を入れてくださった。)
この○○川の上流にこんな素敵なお店があるなんて!
(残念ながらこの5月いっぱいでいったん閉店らしい)
ここに集う若者たちの立ち居振る舞い、表情を見ていると我が娘の姿と重なってきた。
古民家大好きで、畑や自然が好きな娘と同じ匂いがするなぁ…
そんなことを思いながら、煙草をくゆらせ珈琲を飲み干し、お礼を言って立派な門を後にした。