渓流沿いの道でガードレールに衝突するという事故を起こした。
割れたCubのミラーに映したのは自分の右手だ。骨が4本折れたり欠けている。
小指裂傷骨折と薬指関節部骨折で骨が少し欠け、右の肋骨1本と鎖骨がポッキリ。
入院生活は17日に及び、その後は傷口の消毒と包帯を巻き替えで週2回通院中。
夏の貴重な時間を失った。
が、ゆっくり休養できたのは有り難いとも思う。
事の顛末を書いておく、備忘録として。
<バイク事故当日の昼>
7月24日昼頃
Cubで柳瀬川へ向かった。先着の釣友Green Cherokeeさんとうおさんはもうお愉しみ中だ。
この付近は近頃お気に入り。
青空に水面がキラキラして、底石も洗われてピカピカだ。
サカナの反応も高く、韋駄天オイカワも釣れて13時半頃に3人気分良く川から上がった。
この時点でGCさんは所用あり、お別れした。
その後、うおさんと渓流に向かった。
<バイク事故>
15時50分、夕まづめ狙いでとある渓流沿いの舗装道をカブで登っている時に事故が起きた。
左急カーブを曲がり切れず膨らんでガードレールに衝突。
右腕を激しく打撲、反動でセンターライン側へ投げ出された。
起き上がろうとしても、右の肩から腕にかけてジーンと痺れて身体が動かない。
同行のうおさんがヌマっさん!と呼ぶ声が聞こえた。
汗がダラダラと流れ、アスファルトに接した左のほっぺたが気持ちイイ…。
蟬しぐれが耳いっぱいに広がり、上目遣いに薄雲のかかる青空が映っていた。
ジーンとして変に気持ちいいなぁ…
死ぬってこういうことなのかなぁ…
そして意識が落ちた。
誰かが私の背後から身体を支えつつ、路肩に引きずってくれた。大丈夫ですか〜の声に意識が戻った。以後、意識はハッキリした。
上半身を支えてくれているのは青いポロシャツの男性、声をかけてくれたのは眼鏡をかけた女性だった。
とてもしっかりした声で落ち着けた。青シャツの彼が右手のグローブを外して、裂けた小指と薬指に包帯を巻いてくれた。後で知ったがこの方々は地元の介護職員さんで、仕事帰りに山を下って来られたそうで、私にとってはなんとも幸運な出会いであった。
地元警察署の交通捜査の方が先ず到着。
続いて消防車が到着。
3人の隊員さんに囲まれて質問を受けた。
さらに40分後に救急車が到着。
救急搬送にて、M病院に収容されたのは19時。
直ちに小指を縫合してもらったが、鎖骨ポッキリの手術は2日後らしい。
意識はハッキリしているが、右手はむくみ痺れており、痛みはさほど無いが自由がきかない。
小指縫合治療中に廊下で妻と息子、うおさんが話しているのが聞こえてきた。笑い声も混じってる、なんかホッとした。
未熟なバイク運転ゆえの自爆事故。バイクは右ミラーがひび割れ、ハンドル周りが歪んだのと、後部BOXに擦り傷がある程度で走行支障はなさそう。
私の身体も下半身は奇跡的に軽い擦り傷程度。
頭部打撲も無し。
登りのカーブでスピードも落ちていたのが良かったのか、不幸中の幸い的な損傷レベルだった。
同行のうおさんには本当に助けられた。事故現場から救急搬送された後、山から下り再びタクシーで現場に戻って、私のCubを最寄り駅の駐車場まで走行させて一旦施錠。後日、電車でその駅に向かい、拙宅まで走行して届けて下さった。さらには、割れたミラーの交換までやっていただくという徹底ぶり。
お陰様で破損がほとんど無い我が愛車は自宅にちゃんと保管されているのだ。もう、ただただ頭が下がる処置に感謝の言葉も無い。
一人だったらどうなっていたことか、彼がいれば安心なのは妻も認めるところ、本当にありがとうございました。
<人生初の入院スタート>
救急搬送され、小指裂傷の縫合が済み病室に移送された。
取り敢えずひと段落。
うおさん、妻と息子も帰宅した。
一人、病室のベッドに座った。
左手には点滴。
着ていた釣り用パーカーは脱いでTシャツでいたがズボンはそのままで膝や足首のあたりが破れていた。
友人や仕事上の関係者にメールで状況をお知らせして、しばしのご迷惑をお詫びした。
21時に院内は消灯されベッドに横たわると速攻で眠りに落ちた。
<入院3日目 手術>
7月26日(火)3日目
午後の2時過ぎから手術だった。
手術室に運ばれて、全身麻酔の後手術された。
手術箇所は、
右鎖骨に金属プレートを渡してネジ止め(5カ所)、右肋骨の一番上の骨折は自然治癒に任せるらしい。
右手小指の部分骨折は自然治癒任せ、薬指付け根骨折部には針金を2本入れて固定された。
手術は約2時間半くらいだろうか?
病室に戻ってやっと意識も回復した。じっとしていると傷の痛みは無い。痛み止め薬はこの後も飲み続けている。
家族や多くの友人が見舞って下さり、励ましてくださった。
とりわけベッドで飲んだ冷えたノンアルは美味しく、気持ちをときほぐしてくれた。
(本数が増えて見つかり叱られたが、笑)
入院10日に手術部位のX線撮影。
順調に回復しているようだ。
病院屋上から眺めた空。
<入院13日目に抜糸>
右手の腫れ痺れもかなり治まってきたところで抜糸。
あっけなく終わった。ほっ!
ずっと単調で平穏な毎日だった。
ニュースといえば、東京都知事選挙で小池新知事が誕生したこと。
天皇陛下のお気持ち表明。
8/6にリオオリンピックがスタートしたことだろう。
これらのニュースはベッドサイドのテレビで見た。
<8月9日(火)17日目に退院>
退院してゆっくりと日常を取り戻そうと思ったが、あいにく盆休みに突入。
さらに休養の日々は続いたのだった。
振り返って、思う。
事故状況やその後の経過を考えても、実に運が良かった、周りの方々に助けていただいたなと思う。
とりわけ、うおさんにはお世話になりっぱなしだし、事故直後に通りかかった介護職員さんの迅速な対応は誠に有り難かった。
搬送された救急病院でも気持ちいい処置をしていただいた。
貴重な時間を失ったが、それを上回る貴重な経験をさせていただいたと感謝している。
いい歳なんだから…
バイクはもう止めたら…
いろんな忠言をいただいた。
ありがたいことだ。
大好きな釣り、とりわけ渓流釣りは危険も常に付きまとうがまだまだ止めるわけにはいかない。
しかし今後は一層慎重に行動する必要はあると反省。
家族や関係者の皆様にはご迷惑をかけ過ぎた。
さらにスローなフィッシングを心がけよう。
釣りはライフワーク、私から釣りを取ったら何も残らんから。