ロッド担いでKu川ぶらり散歩…
のつもりで行ってみた。
Ku川はこのところ不調との前情報を聞いておりボーズは覚悟の上、気分転換の散歩でいいやと思っていた。
12時の気温は10℃以下ながら水温は12.5℃、さすが湧き水の川。
いつものKu-Och合流地点付近は向こうの護岸に雪が残り、北風で時折水面がさざ波だっていた。
一応フライを撃ち込んでみたが、うんともすんとも、鯉以外はいない…やっぱりダメだ。
上流を目指すことにした。
Ku橋を越えた付近の浅瀬で、オイカワの稚魚の群れを発見。
しばし見入った。
次の橋に至る頃、背後から声をかけられ振り返ると、ライトグリーンのダウンを着た若い男の子がフェンス越しに微笑んでいた。
どうですか?
下は全く釣れないね〜
どこまで釣り上がるんですか?
ウーン、3つ4つ上の橋くらいまでかな〜
この辺りからすぐ上の橋くらいまで夏はよく出てくれました。
竿を見るとテンカラだ。
近所の高校生とのこと。
どうぞ〜、ここからやってね。私は、ずっとやり過ごして先に入るから。
安心したのか、いそいそと川岸に降りてくる彼を見ながら、私は二つ橋を越えた。
彼の姿はもう見えない。
暖かい東京の川では珍しい雪景色。住宅が密集しカーブが多い上流域は、陽が低い冬場には日影に覆われることが多い。
さて、この辺りから始めてみよう。いつものウェットUWS #22を結んだままゆっくり川に入り、左岸からせり出した角ブロックで形成された瀬の流れに乗せて中央に送り込む。
微かな魚信が…
居るのはわかった。
粘って左右に数度流すと、ゴンッ!
きたっ 待望の1尾目、そしてほぼ1年ぶりのKu川のオイカワ。
雪の残る川岸で掬い、撮影をと思ったら、すぐそばにオオカワジシャのグリーンが目に飛び込んできた。
うれしいプルプル感だった。
今日は瀬尻だな。
パターンがわかれば以下同文。
各瀬尻でヒットを得つつゆっくり釣り上がった。
やがてテンカラ高校生くんがやって来て、私の一つ下の瀬に入った。
4尾目が釣れた頃下流に目をやると、ちょうど彼が釣ったところ。
遠目にもデカい。
彼もこちらを見たので、
おめでとう♪ パチパチパチパチ
親指を立てて祝福のエール!
追いついてきた彼に聞いてみると、
何度か毛鈎に出ていたがヒットせずやっと釣れました。
どんな毛鈎使ってるの?
取り出したBOXを開けて見せてくれた。
これです。
ああ、フライフック#18ですね。
そうです、隣は#16。
ストレートシャンクのフライフック、ベージュボディのコカゲロウ型で白い縦巻きハックルが少々大きめ。
自分で巻いたの?
そうです。
この渋い状況でデカい毛鈎によくヒットしたなぁ、素晴らしいと二人で笑いあった。
昨日はもっと上流で30尾釣りました。
ほお、そりゃスゴい。
もう少しやったら上がります。
頑張って!
寒くなってきたので、陽が沈む前にバイクに戻りたいのでお先にね!
夕陽はすっかり傾き、川全体がすっぽり影に覆われてきた。
Ku橋の手前にかかった時、
おやっ、小さな梅の木が蕾に混じって花を付けているのが目に止まった。
暖かい日が多かった1月、Y川沿いや我が家の梅も花を咲かせてくれた。
あと何回かの寒波をくぐれば春がくるな。
また遊びに来てみよう。