新緑キラキラして 谷を遡る

新緑キラキラして 谷を遡る

薄曇りで快適な空気の中、うおさんと某渓流の上流域へ向かった。
林道を車で走り入退渓点の確認と先行者の有無を見る。
堰堤もあり、一応車は2台なのでその下から入渓した。
クマ出没注意の立て札をすぎて枯れた沢横の斜面を下るとそこは、減水した流れだった。

偶然にも二人ともに買い備えてきた火薬ピストルを見せ合って大笑い。
私のは、windknotさんmihiroさんのブログを拝見し東急ハンズで400円の大金をはたいたシロモノ。
方や、うおさんのそれは百均の品。(笑)
見比べると、ほぼ同じ出来!(爆笑)
むしろ百均の方が火薬装着がカッチリできてイイ。くっそう!
二人でさっそくパン、パンと初打ち、クマさん聞こえますかね?

ハシャグうおさん2挺拳銃、左の手の方は私のです
ハシャグうおさん2挺拳銃、左の手の方は私のです

さて釣り開始。水温は13℃で虫も飛んでいます。
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わずか数投目にチビイワナが出るが乗らず。
渓相抜群ですが…。

撮影:うおさん
撮影:うおさん

 

その後はうんともすんとも。
このところまとまった雨も無く、超澄みの水にイワナの警戒心もシビアなようです。

二人して黙々と叩き上がります。やはり渓流ってストイックです。(笑)

集中している うおさん
集中している うおさん、渓に溶け込んでいます(笑)

最初の堰堤下。

堰堤直下を狙う うおさん
堰堤直下を狙う うおさん

うおさんが静かに近付きますがデカいイワナが走り、その後も数尾に走られました。
そして水面は沈黙。
その時堰堤上に釣り人発見、緑色のシャツのフライマンだ。この状況は頭ハネじゃないかと頭をよぎる…

左岸の斜面を辿り高巻く。一歩一歩ふうふう、汗ぽた。

新緑キラキラして 谷を遡る イワナよ

一つ目の堰堤先は存外に開けた渓相だった。
平瀬でまたもチビイワナ、乗らず。ライズを狙うも沈黙。

気を取り直してストイックに叩き上がる私
新緑が気持ちイイ

 

うおさん、キャストきれいです
うおさん、キャストきれいです

入渓して4時間以上も経過、あまりにも釣れないのでちょっと休憩し記念撮影。
二人でいるとこういう時に寂しくないのがいい。

腹ぺこできつい、右:元気なうおさん
腹ぺこできつい、右:元気なうおさん うおさんがタイマー撮影

もう昼をとっくに回り腹ぺこ。
今日の失態はコンビニ弁当の買い忘れ。
ドライブ中はしゃべりっぱなしで、あっと気がついたときはもう川近くまで来ていた。
腹減ったぁと言うと、我慢できますとうおさん。
おっさんは食わないと集中力も遡上力も落ちるんですよ(笑)
ペットボトルの茶を飲んで一服。

二つ目の堰堤下を攻める:撮影:うおさん
二つ目の堰堤下を攻める:撮影:うおさん

二つ目の堰堤も沈黙。
今度は右岸を高巻く。
一人だったらもうとっくに引き返していたはず。
それにしても、うおさんは元気がいい。
さすが自転車と筋トレで鍛えた身体、落差のある堰堤をよじ登り木の根を掴んで攀じ、私の腕を掴んで引き上げてくれました。
老体の私もおかげでなんとか高巻き完徹。
感謝!

流れは少し細くなった。
後ろからエサ釣り師が追いついてきた。
こんにちは!とご挨拶。まったく釣れないとのこと。
そりゃそうでしょう3人以上が叩きまくってますから…。
彼は私達を追い抜くことは慎み、黙々と大淵で粘っている。

ペースを上げた。
すると、大きく蛇行した流れの横に先ほど見た「緑色のシャツのフライマン」がいた。
ご挨拶。やはりまったく釣れないとのこと。
矢羽根のインジケーターを付けニンフで淵を探っているので、お断りして先へ向かった。
すると、真新しい靴跡が転々と…。
ついに更なる先行者に追いついたようだ。
観念した、もう今日は釣れないと思った。

その時、奇跡か!神が微笑んだ。
「イワナぁぁぁ」の声が谷に響き、振り返った。
それまで圧倒的に苦戦していたうおさんのロッドが曲がっていた。
おお!やったねー。
急いでラインを巻き取り撮影準備。
うおさん、新品のベストとネットに入魂です。
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サイズは20cmですがネイティブイワナ、美しい!
うおさん、素晴らしい!本当におめでとうございます。

 

三つ目の堰堤が見えて来ました。
もう踏み跡の主に攻められた後、全くダメでした。

三つ目の堰堤を攻める うおさん
三つ目の堰堤を攻める うおさん

第一部はこれにて納竿。

さあ、最後の退渓です。
しばらく戻り、上の林道に至る踏み跡を見つけ最後の登攀。
腹ぺこで足腰がくがく、懸命に登りました。

ついに林道へ。
ここまでで入渓からなんと7時間。
飯も食わず、三つの堰堤を高巻き、叩きまくりました。
うおさんと一服、二人のアドベンチャー源流行が終わりました。
シロウトの私達にしては大健闘。
奥はまだまだ深いですが、あれから先は本格的な装備が必要でしょう。

 

車に戻り、食堂を探すもなかなか見つからずやっとのことで場違いなようなレストランを見つけ超遅いランチ、この時なんと16時半。
やはり食事をすると元気が出ます。
まだ陽は高いので、下流域に向かいました。第二部の始まりです。
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入渓して最初の1尾目はなんと婚姻色も鮮やかなウグイ、ウー様でした。
20cmオーバーになるとよく引きます。
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水生昆虫の羽化の時間帯は、日中から朝夕に移ってきているようです。
夕方の6時以降になるとライズが増えてきました。
イブニングライズ。
薄暗いなか、もうライズがボコボコ…。

イブニング用のホワイトウルフ#14、白カーフテールが視認性抜群
イブニング用のホワイトウルフ#14、白カーフテールが視認性抜群

ライズの上流から送り込むと一発で良型ヤマメがきた。
第一部とえらい違い。あっけないほど。

23cm幅広の良型ヤマメ、暗いw
23cm幅広の良型ヤマメ、暗いw

みるみる薄闇が広がり、光量不足の中で撮影。
(画像補正しまくり、なんとか見られる程度になりました)

うおさんもニジマスを追加、8時間半に及ぶ釣行にやっと幕が下りた。

復路も大満足のうおさんと賑やかにドライブ、コンビニでビールを調達して帰宅。
二人して2尾ずつ。超貧果ですが充実感あり。
うおさんのイワナほんと輝いていました。よかった!
ビール飲んで爆睡。